思うツボ

欲求不満解消のための物欲を
何度も冷静になって抑え込む
いいな！と思って手にした品を
カートから外す
敵もさる者
これが上手い具合に考えられていて
削除しないようになっている

しばらく経って
生き残った商品をふと見ると
前より安くなっているではないか
一度諦めた物欲にふたたび火がつく

いや、待てよ
そんなに簡単に
奴らの手には乗らないのだ
と思いつつ
2500円まで下がって
まだあったら買う！って
やはりまんまと
思うツボにはまっているのである

穴

一方を埋めるのに懸命で
もう一方に穴を作っていることに
気づかなかった

それが知らないうちに心を蝕む

何かを手放し
何かを得ることなんて
私には出来ない
出来た穴を見てこれで良かったなんて

だからきっと
いつまで経っても
私は穴ぼこだらけのまま
それに足を取られつまづくのだ

混乱

情報が足りない
私は混乱する

何が本当か分からない
今目の前の現実か
それとも中に湧き出る想いか
その二つが伴わないでいる

焦点を何処に合わせるのが正解か
正解なんて何処にも無く
ただナメクジの様に
私の這った跡だけが
ぬめぬめと生々しく残るのか

保留という苦しみに
どれだけ耐え得る事が出来るのだろう

白と黒と
その何方も無いのだとしたら

一体どれだけ彷徨えばいいのだろう
私は色も纏わずに

いつか

今日がどんなに辛くても



いつか笑える日が来るよね





きっと。

証拠隠滅

小さな子供なら
正直は許される

私はもう嘘をつくしかない
心を隠して
平気な顔で笑ってみせるしかない

塊を無理に飲み込んで
そんなものは無かったと

慣れてしまえば痛みなど感じない
そのうち忘れてしまえるくらいの