Unspoken message is everywhere.
Posted by 昏 - 2015.09.25,Fri
抱きしめているもの
温かい…
…腕だ
知っている感覚
この左腕を知っている
辿らなくても解る
肩の先
それでも見たくて
視線を上げる
鼓動が逸る
何も言わなくても
全ては伝わっていて
此方を見ず
黙ってうなづく
何処までも信じられる
それだけで満たされる
温かい…
…腕だ
知っている感覚
この左腕を知っている
辿らなくても解る
肩の先
それでも見たくて
視線を上げる
鼓動が逸る
何も言わなくても
全ては伝わっていて
此方を見ず
黙ってうなづく
何処までも信じられる
それだけで満たされる
Posted by 昏 - 2014.10.23,Thu
何処かのビルの
日の当たる廊下に居る
開け放たれた窓からは
青空が見える
そこに鏡を据えて
私は髪を切っている
パサッパサッと
切った髪が床に落ちる
ふと見ると
落ちたそれらは
光を浴びて虹色に輝いている
拾い上げると
それは
髪ではなく
艶のある黒い鳥の羽根だった
日の当たる廊下に居る
開け放たれた窓からは
青空が見える
そこに鏡を据えて
私は髪を切っている
パサッパサッと
切った髪が床に落ちる
ふと見ると
落ちたそれらは
光を浴びて虹色に輝いている
拾い上げると
それは
髪ではなく
艶のある黒い鳥の羽根だった
Posted by 昏 - 2014.08.12,Tue
気がつくと
浅瀬に座っていた
木目の細かい砂の上に
ただ何をするでもなく
座っている
両足を透明な水に浸し
優しく穏やかな波に包まれている
水面に当たる陽射しのきらきらを
黙って見つめたまま
その心地よさに動けずにいる
いつかは覚める夢の一つ
忘れ去る記憶の欠片と知っていても
浅瀬に座っていた
木目の細かい砂の上に
ただ何をするでもなく
座っている
両足を透明な水に浸し
優しく穏やかな波に包まれている
水面に当たる陽射しのきらきらを
黙って見つめたまま
その心地よさに動けずにいる
いつかは覚める夢の一つ
忘れ去る記憶の欠片と知っていても
Posted by 昏 - 2014.03.01,Sat
空に近い場所に集まる人々
中央には白木で出来た舟が置いてあり
舟の下には砂の川があるばかり
当然舟は動く筈も無いが
集まる人の殆どは
不動であり続ける事を念じ
動き出せば何かを大きく変える事に
なるらしかった
圧倒的な念の漂う中
ひとりの男が舟の舳先に手を触れ
何か呟いた
それが何を意味するのか
これからどんな事が起きるのか
瞬時に理解し
私も舟に手を触れ力を込める
途端に舟はまるで
水に浮いているかのように動き出した
多くの人のどよめきの聞こえる中で
中央には白木で出来た舟が置いてあり
舟の下には砂の川があるばかり
当然舟は動く筈も無いが
集まる人の殆どは
不動であり続ける事を念じ
動き出せば何かを大きく変える事に
なるらしかった
圧倒的な念の漂う中
ひとりの男が舟の舳先に手を触れ
何か呟いた
それが何を意味するのか
これからどんな事が起きるのか
瞬時に理解し
私も舟に手を触れ力を込める
途端に舟はまるで
水に浮いているかのように動き出した
多くの人のどよめきの聞こえる中で