無題

自分の気持ちにばかり
目を遣っていてはいけない

もっと見なければならない
もっと知らなければならない

周囲のこと
自然のこと
人々のこと
世界のこと
地球のこと
宇宙のこと
目に見えること
目に見えないこと
全て

狭い窓から見る景色ではなく
広い空から見渡せば
もっといろんな事が見えてくる筈

きっと

自分の気持ちも

混乱

情報が足りない
私は混乱する

何が本当か分からない
今目の前の現実か
それとも中に湧き出る想いか
その二つが伴わないでいる

焦点を何処に合わせるのが正解か
正解なんて何処にも無く
ただナメクジの様に
私の這った跡だけが
ぬめぬめと生々しく残るのか

保留という苦しみに
どれだけ耐え得る事が出来るのだろう

白と黒と
その何方も無いのだとしたら

一体どれだけ彷徨えばいいのだろう
私は色も纏わずに

破壊

総て無くしてこそ
引き出される何かがある

その為にどこまでも壊されるのか

私は

望んでいなくても

何かのために

いや目的など無いのかもしれないが

水が落ちるくらいの当然さで
火が焼き尽くすくらいの非情さで

生きながらにして
宇宙の摂理に従う他はない

宝箱

大切なものが入った箱

鍵は持っていないけど

本当に大切だから

いつも守っていたい

触れることは出来なくても

いつもそばにある

それだけで幸せ

紡ぐ

どんな辛い過去も
苦しいことも
それでしか出せない色があって

喜びも幸福も
それが無ければ味わえないものだった

ふと振り返った時
紡いだ糸は
一体どんな模様を織り上げているだろう

見たくない自分が居ても
向き合わなければ
今までの事がただ虚しいだけ

確認して気付くのだ
自分の価値を
その素晴らしく繊細な織物に
誇りに思う自分だけの柄を見るのだ